以前こんな記事を書きました。
ウチはバークレーの照明を使ってフェンスをライトアップしてるんですが。
なにげに照明1個が5000円ぐらいするので、まぁまぁ高級品なんですよね。
なので最初は別の照明を使っていました。
ネットショップで売ってる格安ライトっ!
4個で5000円ぐらいの破格品っ!
ただ、ローボルトライトの知識がなかった当時の僕は盛大にやらかしまして・・・
バークレーの電源(AC12V)と格安照明(DC12V)の組み合わせで買っちゃったんですねー。
まさかACだとは思いもしませんでした・・・
ACとDCは、電気的に別物です。
当然、そのままでは動くはずもありません。
でも照明買い直すのはやだな・・・
お金もったいないなー。
というわけで今回は、バークレーの電源(AC12V)と、市販のローボルトライト(DC12V)を組み合わせて使う方法について解説します。
この記事を読んで頂ければ、うっかり以下のようなアンバランスな組み合わせで買っちゃったあなたの助けになるかもしれません。
・ACの電源(バークレーのトランス)
+
・DCの照明(市販の格安品)
日本中探せば僕以外に一人ぐらいはいると信じたい。
同じ境遇のおっちょこちょいな人w
かなりマニアックで特殊なことをしてるので、もちろんメーカーなどの保証の対象外になります。
あくまで参考程度に頼んますね!
それではいきましょう!
AC12V電源でDC12Vライトを使う方法。
まず初めに結論をお伝えしましょう!
AC12V出力の電源で、DC12Vライトを使うにはズバリこれを使います!
タラララッタラー!ブリッジダイオーーーード!!!
コイツを使うと、「ACの電源」を、「DCの電源」に変換することができるんです。
図に書くとこんな感じ。
AC電源は俗にいう交流。
プラスとマイナスが高周期で入れ替わってるやつです。
家庭のコンセントもACですよね。
対してDC電源は直流。
電圧がマイナスに振れることは無く、ずっと一定の出力をキープしている電源です。
細かい原理はさておき、このブリッジダイオードを使うことでAC電源をDC電源に変換することができるようになるんですよー!
ちなみにブリッジダイオードは、ネットなどで数百円で購入することができます。
もしあなたが同じ境遇で困っているなら、このマニアックな素子を買って、ちょっとだけ電気工作、してみませんか?
ブリッジダイオードを使ってACをDCにしよう!
ここでは具体的な作業内容を見ていきましょう。
いきなり配線してしまう前に、まずは仮接続して動作を確認してみます。
うん、いい感じですねー。
問題なさそうなので本配線、していきましょう!
ブリッジダイオードは、以下のように4つの端子があります。
入力で2端子。
出力で2端子。
繋ぎかたは以下の通りです。
出来上がった状態がコチラ。
電源スタンドにイイ感じの穴が空いていたので、ビスとナットを使って固定してみました。
ブリッジダイオードを通るまえと通ったあとの状態をモニタしたのがコチラ。
・水色の波形がバークレー電源から出てくるACの波形。
・紫色の波形がブリッジダイオードを通って「整流」された波形です。
この状態でもまぁ動くんですが、厳密に言うとこれはまだ「きたない直流」。
もう一手間加えていきます。
このようにコンデンサを入れることで、より安定したDC電源を実現します。
波打つ成分が消え、よりキレイなDC(直線の電源)に近づいたのが分かりますね。
これで無事、バークレーのAC電源を使って市販のDCローボルトライトが動くようになりました。
ちなみに今回使ったダイオードなどの素子類は、屋内使用を想定した非防水の物。
うちは軒下設置で雨に濡れないのでそのまま取り付けましたが、場所によっては防水ケースなんかで保護してやるといいでしょう。
ここまでで今回お伝えしたい内容は8割がた完了です。
ここから先は、皆さんが僕と同じ失敗をしないように、もう少し踏み込んで話をしていきたいと思います。
選定した時の考え方などを交えて解説していきますので、参考になる事も多いんじゃないかなーと思います。
なぜバークレーの電源を選んだか?
今回の敗因の一つは、AC12Vという普段見慣れない電源を選んだことにあります。
ローボルトといえばDC12Vっしょ。
この思い込みがそもそもの原因ではあるんですが、仮に事前にバークレーがAC 12Vである事に気付いていたとしても、僕はやはりバークレーの電源を選んだと思います。
理由は以下の通り。
①値段が安く電源容量もそこそこ
②照度センサー付きなので自動点灯
③配線直接接続なので施工しやすい
①や②は、他のローボルトライトメーカー(タカショー)の電源もクリアしています。
でも特筆すべきは③。
屋外での地中配線という特殊性をカバーできる選択肢がバークレーしか実現できなかったんです。
どういう事かというと、タカショーの電源は接続部が防水の専用コネクタになっていて、結構太いんですね。
配線の太さのせいで地中に埋めたPF管を通せなかったんです。
太いPF管にすればいけるんですが、既に外構工事終わってたので選択肢が無かったんです・・・
対してバークレーの電源は端子台に直接接続するタイプなので、配線が細くて済みます。
ウチは外構の構造物の下に、先行でPF管を仕込んでいて、そこに配線を通すことが必須だったので選択肢はバークレー一択でした。
なぜ市販のローボルトライトを選んだか?
次は照明器具本体について。
コチラも事前にAC 12Vに気付いていればバークレーで揃えていましたが、当時の僕はとにかく安くDIYする事を考えてました。
電源は選択肢が少ないけど、照明はネットで色々売ってるなぁ。
じゃあ安いのでいいか!
バークレーの照明は1個で約5000円。
対して、格安品は4個で約5000円。
この価格差はデカかったんです・・・
ただ、実際に施工してみて思いましたが。
格安ライトは施工が手間で、結果的には不満でした。
というのも、格安ライトは配線が素線切り飛ばしです。
↓こんな感じで。
電源と繋ぐためにハンダ付けしたり、防水処理をしたりと地味に大変でした。
バークレー純正キットの施工の簡単さを知ってしまったらもう戻れねぇ・・・
格安ライトは確かに安いですが、施工性の悪さや壊れた時の調査交換などまで考えるとコスパが悪い。
メーカー純正品で統一したプランを練るほうがいいんじゃないかなーと思います。
ダイオード通ったら電圧降下するじゃん?大丈夫なん?
それでもAC電源とDC照明で実現したい!
もう物買っちゃってるので、とりあえず出来るだけ安く実現したい!
こういう人は今回紹介したブリッジダイオードを使って工作するのがいいかと思います。
で。
最後に、こんなマニアックなDIYを自分でやるような人なら誰もが思うであろう懸念点に触れて終りたいと思います。
ダイオード通ったら電圧、下がるジャン?
照明、ホントに動くん?
ただでさえ低い電圧で動くローボルトライト。
庭の端から端まで張り巡らせた長い電線による電圧降下はもとより、出口の時点でダイオードによる大きな電圧降下があるとちゃんと点灯しないのでは?
こう思われるのは当然でしょう。
実際に測ってみました、電圧。
DC10.8Vでした。
ちなみに、電源トランスからダイオードを介して20m地点での測定です。
格安照明のスペックがハッキリ分からないので推測ですが。
一般的な電子部品の動作範囲は電源電圧±10%程度です。
DC12Vで動く照明の場合は、
DC10.8〜DC13.2V。
ギリギリいけるな、多分。
実際、施工したところ問題なく綺麗に点灯していました。
まとめ
今回は「バークレー電源トランスの落とし穴」と題しまして、AC12VをDC12Vに変換して使う方法を解説してきました。
ローボルトライトといえばDC 12V。
この思い込みが招いた今回の悲劇。
ブリッジダイオードという文明の発明品を活用してリカバリーすることができました。
ブリッジダイオードを使えば、AC電源をDC電源に変換することが出来ます。
もしもこの日本上に、僕と同じようにAC電源と DCライトを買っちゃったイケてる方がいましたら、今回の記事を参考に電気工作にトライしてみてはいかがでしょうか?
照明や配線までメーカーを統一すれば、上記のような不具合や不安か所もなくなります。
屋外で、しかも地面の下に配線を通している場合、不具合が起こった時その調査は思ったより難航します。
という訳で今回の教訓。
外構照明の施工をするなら。
おとなしく純正品で統一しましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます!!
色んな方のリアルな体験談が読めておもしろいので、ぜひ覗いてみてください。