固定資産税の基礎知識

税金のこと

家を建てたら払うようになる固定資産税。
皆さん毎年、決して安くはない額のお金を払っていると思います。

固定資産税って、そもそも何なんでしょう?
どんな基準で金額が決まり、どんな事に使われる税金なのか?
大金を払うわけですから、きっちり把握しておきたいですよね!

と言う訳で今回はこの「固定資産税とは?」についてのお話。
ファイナンシャルプランナー色強めでいきたいと思いますのでよろしくお願いしますね!

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固定資産税ってどんな税金?

固定資産税は、毎年1月1日に固定の資産(土地、家屋、償却資産)を持っている人にかかる税金です。
税金は、その固定資産の所在がある市町村に納めます。
要は、

何か価値のある物持ってたら税金とりますよ!
っていう事なんですね。

頑張って買った家を持ってるだけで税金を取られる。
こう考えると何だか少しやるせない感じもします。
何で自分の土地に自分の家を建てただけで市町村に毎年お金を払わなければいけないのか。
出来れば払いたくないと考えてしまう気持ち、スゴイ分かります。

でも、実はこの固定資産税って市町村にとってとても重要。
行政って、皆さんがより良く暮らせるように福祉や救急、ごみ収集など、様々なサービスを提供してくれていますよね。
そして、サービスを提供するためにはもちろんお金が必要。
そのための大切な収入源が固定資産税、なんです!

市町村によって多少の違いはありますが、実は税収の4割ぐらいはこの固定資産税。
行政が市民サービスなどを提供するための軍資金の、実に半分近くがこの固定資産税で賄われているんですね。

そう考えると何だか固定資産税を払う事に少しですが納得感も生まれません?
まぁ、出来れば払いたくないと思ってしまう気持ちは無くならないですけど(笑)

誰しもがその土地に住んで、何らかの行政サービスを受けていると思います。
なので「住んでいる人達から漏れなく税金を納めてもらおう」という固定資産税は割と平等性が高い税金だと思うんです。

決して安くはない。
安くはないんですが!
誰が何のために誰に払うお金なのか。

これを知っているだけで少しは納得して税金を払えるようになるんではないかと思います。

金額ってどうやって決まる?

我々の豊かな生活を守るために欠かす事のできない固定資産税。
では誰が、どんな基準でその金額を決めているんでしょうか。

固定資産税の金額を考えるにあたって、「課税標準額」という言葉が出てきます。
この課税標準額に決まった税率をかける事で支払う税金の金額が決定します。

課税標準額×税率=税額

課税標準額とは、つまりあなたが持っている「物の価値」です。
この課税標準額は、
総務大臣が定めた「固定資産評価基準」に基づいて評価が行われ、市町村長がその価格を決定し、この価格を元に算出されます。

うん、分かりづらいですね。
要は、

国が決めた基準に沿って市町村が決めるって事です!

家を建てると市役所の人が調査に来ますよね。
あれが課税標準額を決めるための調査です。

ちなみに、通常は価格(評価額)と課税標準額は同じになりますが、各種優遇措置が適用される場合は課税標準額は価格よりも安くなります。

税率は基本的に1.4%
つまり家の価値が2000万円なら固定資産税は28万円という事ですね。
※ちなみに100円未満の端数は切り捨てとなります。

税率については市町村の判断であげることも出来るようです。
税収の半分弱を占める固定資産税率を上げるってことは、そのぐらいしないと財政が回らない。
つまりは事業運営が下手くそか、慢性的に財政難の可能性があるって事です。

住む土地を決めるとき、市役所の税務課に電話で聞いてみるなど、ちょっとだけ気にしてみてもいいかもしれませんね。

住宅用地や新築住宅は割引があります!

うれしいことに、マイホームを建てる場合固定資産税の税負担が色々と優遇される制度があります。
住宅着工数ってその国の経済に結構影響を与えますので、政府も色々と考えてくれているんですね。

で、実際のところ家づくりに関係するどんな割引があるのかというと。

住宅用地の割引・・・家を建てたらその土地の税金を安くしますよー!
新築住宅の割引・・・新築建てたら、一定期間税金を安くしますよー!
という感じ。
土地と建物、両方について優遇される制度があります。

それぞれ見ていきましょう!

まず住宅用地について。
住宅用地については、2段階にわたる割引があります。

1.小規模住宅用地
200㎡以下の住宅用地(200㎡を超える場合は住宅一戸当たり200㎡までの部分)を小規模住宅用地と言います。
小規模住宅用地の課税標準額は、その価格の1/6となる特例措置があります。

2.一般住宅用地
小規模住宅用地以外の住宅用地のことを一般住宅用地といいます。
一般模住宅用地の課税標準額は、その価格の1/3となる特例措置があります。  

例えば、300㎡の土地に1軒の家が建っていた時、
 200㎡:小規模住宅用地
 100㎡:一般住宅用地
という事になります。

なので、土地の税金の割引を一番有効に使おうと思えば200㎡ぐらいの土地を手に入れるのが良いことになります。
200㎡というと約60坪です。
これから土地を探す人は参考にしてみて下さい。

ちなみに、一つの土地に住宅が2軒建っている場合は、400㎡分(200㎡×2)が小規模住宅用地として扱われます。
例えば、実家の敷地内に家を建てるような場合ですと、分筆して土地を分けてしまうよりも、同じ土地の中にもう一軒建てた方が税金が安くなるケースもあります。
土地の広さや分筆のやりかたにもよりますので、ご参考までに。

次は建物の割引についてみていきましょう。
建物の場合は、ある条件を満たした時に新築後一定期間、固定資産税が減額されます。
条件とは

・専用住宅や併用住宅であること
・50㎡以上280㎡以下であること

の2点です。

要は、人が住むための住宅で、かつ小さすぎず大きすぎずの家の場合は税金安くしますよ!って事。

こちらは固定資産税額の1/2が減額されます。
減額される期間は住宅の仕様によって異なり、
 一般住宅・・・・・新築後3年分
 長期優良住宅・・・新築後5年分

となります。

ちなみに併用住宅とは、自宅の一部がパン屋さんやカフェなど、店舗になっているような場合。
この場合、建物全体に対する居住部分の割合が1/2以上であることが条件となり、
減額の対象となるのは住居として使用している部分(最大120㎡)だけで、店舗部分や事務所部分は減額対象とはならないので注意が必要です。

これだけ見ると長期優良住宅にした方が税金が安くなるメリットがあるように見えますが、実際は長期優良住宅を建てようとすれば費用もそれなりにかかってきます。
例えば、評価額2000万円の家の場合、長期優良住宅にする事で得られる固定資産税のメリットは大体、
2000万円×1.4%×1/2(優遇分)×2年分(一般住宅との差分)=28万円程度。

家のグレードを上げたり、長期優良の認定を取っていたりするとなんだかんだそれなりのお金もかかります。
また認定を受けることで、定期的なメンテナンスや記録を行うなど、無駄な手間も発生します。
ローン減税の拡充分などを含めて考えても、かかる手間やコストに対してちょっと優遇制度が弱いかな、というのが私の意見です。

支払方法は?滞納したらどうなるの?

固定資産税は、毎年4月ごろに市町村から納税者に対して税額を通知する納税通知書が送られてきます。
↓こんなやつ

この通知には課税標準額、税率、税額、納期、各納期における納付額、納付方法などが記載されており、
通常は市町村が定めた各納付期日ごとに4回に分けての納税となります。

納付方法は銀行振り込みや口座引き落とし、コンビニ等での支払いが主ですが、自治体によってはクレジットカードによる支払いが可能なところもあるようです。

ちなみに僕の場合は口座引き落としで支払っています。
クレジット決済は手数料もかかりますので、まだメリットよりデメリットの方が大きいかなという感じです。
(そもそも僕の住んでいる自治体はクレジット決済には対応していないんですけどね。。。)

口座引き落としなら最初の年に手続しておけば支払い漏れの心配もないですし、毎年時間を取って手続きを行わなくても勝手に決済してくれます。
どうせ決まった金額を毎年支払わないといけないわけですから、極力無駄な手間はかけたくないですよね。

とはいえ実は僕、1回だけ支払いを滞納してしまったことがあります。
うっかりだったんですが、その時どうなったかを紹介したいと思います。

納税通知書に書かれている納付期限を3週間ほど過ぎたころ、市役所の税務課から1通のハガキが届いたんです。
表には赤文字で「恐れ入りますが、至急ご覧ください。」の文字。

恐る恐る中を開いてみると。。。

「督促状」の文字が・・・

この時は支払い忘れの認識がなかったので、一瞬何の事か分かりませんでした。
注意書きを見るとこのハガキを受け取ってから10日以内に税金を納めないと、最悪財産の差し押さえもあるとの厳しい内容が書いてありました。
さすがに放置はまずいだろうという事で、早速市役所に行って払ってきました。

督促状が送られてきた人は、督促状1通につき100円の督促手数料を払わないといけないとのこと。
きっちり100円余分に払ってきましたよ(笑)

実は今回、家を建てるにあたって土地の名義を親名義→僕名義に変更してたんですね。
で、今までは親名義の口座から口座引き落としの設定をしてたんですけど、どうやら名義が変わったことで支払いの仕組みが一度リセットされたよう。

実家の持ってる土地とかに家を建てる場合で、土地の名義変更した人は要注意ですよー!

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