前回、スライド網戸のトンデモナイ隙間を発見してメーカー(YKK AP)に問い合わせをしていた僕。
質問していた要点は以下の3点でした。
・網戸の隙間は何のためのものか?
・塞いでしまっても問題ないか?
・塞ぐための良い方法はないか?
メーカーのお客様センターでは判断に困る案件だったらしく、いったん現地調査しましょうという話になっていましたが、その後僕が住んでいる地域を担当するメーカー現地支社の人から電話がかかってきました。
支社の人と色々話した結果現地調査は無くなりましたが、事前にメールで送付していた写真と電話対応だけで僕が抱いていた疑問はほとんど解決しました。
という訳で今回は、”掃き出し窓についているスライド網戸のトンデモナイ隙間の意味”が分かったので皆さんにお伝えしたいと思います。
と同時に、隙間を塞いでいいのかどうか、塞ぐためのいいアイデアなどについてもメーカー側の意見を聞くことができたので紹介したいと思います。
それではいきましょう!
網戸の隙間についてメーカーに問い合わせして出た結論は
まず最初に結論をまとめます。
掃き出し窓のスライド網戸に出来るとんでもない隙間の意味は・・・
ほとんどありませんでしたw
厳密に言うとこの隙間には2つの隙間があって、片方は特に意味がありませんがもう片方にはちょっとした意味がありました。
どういう事かは後ほど詳しく説明しますね。
その他、問い合わせていた疑問点に対する答えは以下の通りでした。
・網戸の隙間は何のためのものか?
→大きな理由はない。隙間ができるのは構造上しょうがない
・塞いでしまっても問題ないか?
→塞いでいいかどうかはケースバイケース
・塞ぐための良い方法はないか?
→市販のモヘアテープや隙間テープでいいでしょう
何ともあいまいな回答ではありましたが、僕が疑問に思っていた内容はしっかり解決することが出来ました。
調整では何ともならない、しょうがないんだという事がハッキリしただけでも問い合わせをしてみた価値があったと思います。
それでは一つ一つについて詳しく見ていきましょう!
スライド網戸のトンデモナイ隙間は何のためにあるのか?
先ほどスライド網戸の隙間には2つの隙間があるとお伝えしました。
下の写真を見てください。
この隙間Aと隙間Bは一見同じように見えて全く異なる理由がありました。
【隙間Aについて】
この隙間が生まれるメカニズムはこうです。
「網戸サッシの乗っかっているレールの太さが先端に行くほど細くなっているため」
うん、よく分かりませんね。
図に書いてみましょう。
・掃き出し窓はとても大きく重いので、レールが太い
・網戸のサッシはそうでもないので、レールが細い
・しかしレールは窓とかと共通なので、網戸部分だけ土台が太くて先端が細くなっている
・網戸サッシが浮き上がったようになるので浮き上がった分だけ隙間ができる
という感じです。
前回僕が思っていた「モヘアが途中までしかない」という解釈は間違いで、「モヘアは網戸サッシの端から端まであるけどレールで浮いているのでモヘアが途中で無くなっているように見える」が正解でした。
それなら網戸部分だけ全部レールを細くすればいいじゃん?とも思いましたが、なんかまぁメーカー内部の事情があるんでしょうね。
この隙間については、構造上仕方ないと言っていました。
言い方を変えれば、「把握はしているがそれほど大きな問題ではないので対策するつもりはない」とも言えます。
完全に意味のない、ただの隙間でした。
【隙間Bについて】
この隙間も同様に構造上の理由で生まれているんですが、対応がちょっと違いました。
写真を見てください。
黒い部分、なんか隙間をふさごうと対策していますよね。
よく見てみると、ふさごうとしているにも関わらず、あえてちょっとだけ隙間を空けているようにも見えます。
聞いたところ、これはレール部分にたまった水抜き用との事でした。
このように隙間Bについては、「把握していて対策を講じているが、それでも隙間がある状態」でした。
こちらについては意味のない隙間ではなく、一応雨水などの水抜き用という理由があった訳です。
網戸の調整ではどうにもならない?
このイケてない隙間。
網戸サッシの調整でなんとかならないものでしょうか。
メーカーのお客様センターの人も調整で何とかなるかもしれないと言っていたので気になるところですよね。
この隙間があることで、たまたま隙間を見つけた羽虫はもちろんのこと、クモやムカデなどの地を這う系の虫はぐいぐい入ってくることができてしまいます。ヒイィィ!!!
しかし!結論から言うとどうにもなりません。残念ながら。
冒頭で現地調査が無くなったとお伝えしましたが、来てもらっても調整でなんともならないという事実が分かったからでもあります。
まず前提としてスライド網戸には構造上どうしても隙間が生まれます。
(この時点で防虫性をうたう網戸としてはイマイチなんですが、とりあえず話を進めます。)
で、網戸のサッシはレールの上に滑車で乗っかっていますが、その滑車の位置を微調整することが可能なんだそう。
ただし調整は上下方向のみ。
どちらかの隙間を小さくすれば反対側の隙間が大きくなります。
上下の隙間はトレードオフの関係にあるんですね。。。
これでは意味がありません。
目的は隙間を小さくして虫の侵入を防ぐことなのに、上下の隙間のサイズ配分を変えるだけでは結局同じことです。
という訳で網戸サッシの調整では根本的な解決にはならないことがメーカーへの聞き込みで判明しました。
隙間を塞いでしまっても問題ないのか?
さて、ここまでで“隙間がある理由”と“調整でなんともならない”という現状を把握することができました。
ここからはみなさんお待ちかねの、対策方法について見ていきたいと思います!
対策といえば物理的に隙間をふさいでしまうしかないんですが、そもそもふさいでいいのかどうかメーカーに人に聞いてみました。
結果はケースバイケース、ふさいで問題ない場合もあれば問題になる場合もある、という何とも曖昧な返事でした。
どういう事かさらに詳しく聞いたので、要点を整理しておきます。
・隙間は雨がたまった時の水抜きの用途
・レールの左右に水抜き穴があるので、基本的には塞いでも問題ないはず。
・ただ、設置状況によってはレールが水平についていないケースもあり、その場合は左右に水が流れず中央に貯まる可能性もある。
その場合にどちらかから水が抜けるようにほんの少しだけ隙間を開けている。
・水がたまったりすると、汚れやすくなる
ちょっとイメージしにくいので、分かりやすくするために極端な図を書いてみました。
掃き出し窓を正面から見た図です。
このように水がレールの中央にたまってしまうとどこにも抜けていかずに自然に蒸発して無くなるまでたまりっぱなしになります。
水が残ると汚れやすくなるので、確かにメーカー側の言い分はよく分かります。
ただ、僕はこうも思いました。
そもそも室外側のサッシなんて風雨にさらされるので、水抜き用の隙間がある今の状態でもそこそこ汚れるのでは。。。
ちょっと水が溜まるようになったぐらいで、そこまで汚れ具合に差は出ないんじゃないでしょうか。。。
というか、外ですよ?外にある網戸のサッシの内側が多少汚れたからといって、そんなに気にならんのでは。。。
それにサッシが汚れることと虫が家の中に入ってくる事を比べたとき、間違いなく虫のほうが嫌でした。
僕の場合。
どうせサッシはたまに水をジャバジャバかけながらブラシで掃除しているので、気にせず隙間をふさぐことにしました。
ふさいでみて問題があれば元に戻せば良いですしね!
あと、隙間Aと隙間Bがありますが、ふさいで問題になるのは隙間Bだけ。
隙間Aは完全ふさいでも問題にならないのでガンガン塞いじゃいましょう!!
塞ぐための良い方法はないか?
色々考えてきて隙間を塞ぐ決意をした僕。
今のところ隙間テープのようなものを貼り付ける案しか思い浮かんでいませんでしたので、もっと良いアイデアがないかメーカーの人に聞いてみました。
結果は・・・
市販の隙間テープ(モヘアテープ)ですね!
という事でしたー(笑)
うおぉぉい!!(笑)
メーカーでもあまり事例がないらしく、似たような問い合わせがあった際も市販のモヘアテープを貼り付けて対応したんだそうです。
ところで隙間テープと一口に言っても、スポンジタイプで隙間を完全に塞いでしまうガスケットタイプのものや、モヘアテープのように毛で出来ているものもあります。
スポンジタイプの方がよりガッチリ隙間を塞ぐことが出来ますが、あまりガチガチにしすぎると他の部分と干渉して網戸の開け閉めが固くなったり操作性が落ちるので注意が必要です。
隙間テープは実に多くの種類があるので隙間のサイズを測ってみて、ピッタリか1mmぐらい大きめのサイズを選ぶと良いと思います。
まとめ
今回は掃き出し窓についているスライド網戸のトンデモナイ隙間の意味について、メーカーに確認した内容をお伝えしてきました。
また、隙間を塞いでいいのかどうか、塞ぐためのいいアイデアなどについてもメーカー側の意見をお伝えしてきました。
最後に要点を再度まとめておきますね。
・網戸の隙間は何のためのものか?
→大きな理由はない。隙間ができるのは構造上しょうがない
一部は雨水などの水抜きのためにあえて隙間を空けてある。
・塞いでしまっても問題ないか?
→塞いでいいかどうかはケースバイケース
塞ぐと水が溜まる場合がある。それでも虫が入ってこないようになる方がいい、と僕は思う。
・塞ぐための良い方法はないか?
→市販のモヘアテープや隙間テープでいい
隙間に合ったものを選んで使う
最近の気密性の高い窓を選んでいても。
防虫性の高い網目の細かい網戸を選んでいても。
そんなもの気休めにしかならないようなトンデモナイ隙間がそこにはありました。
この隙間がある限り、虫は網戸の内側に入ってき続けるでしょう!
そして窓を開けて網戸にする度に、あなたの家の中に虫が侵入してくるはずです。
このトンデモナイ隙間は一刻も早く隙間テープで塞いでしまった方がGoodです!!
最後まで読んで頂きありがとうございます!!
色んな方のリアルな体験談が読めておもしろいので、ぜひ覗いてみてください。