光熱費、安くしたいですよね?
ここに衝撃的なデータがあります。
総務省の家計調査報告によると、2人以上の家計における光熱費(電気、水道、ガス)の月平均額は約22,000円ほど。
(※2018年5月~2020年5月の平均値)
年間にすると約26.4万円にもなります。
26.4万円というと、月給30~35万円ぐらいの人のおおよその手取り額。
つまりあなたは毎年1か月間、住んでいる家の光熱費を払うためだけに働いていることになります。
こいつぁ無視できない金額ですよ・・・
このように、意外と家計負担の高い光熱費。
世の中に「光熱費を節約するノウハウ」的な情報がたくさん出回っているのも、それだけみなさんの関心が高い証拠でしょう。
若かりし頃の僕も、こういったテクニックを勉強していろいろ取り組んだりしていました。
ですが、小手先のテクニックでは光熱費は思ったように下がらず。
そればかりか度を越した節約のせいで毎日のストレス値は爆上がりしました。。。
皆さんの中にも、相当生活を切り詰めて努力しているのに、ストレス値ばっかり上がって肝心の光熱費が全然下がらない・・・と嘆いている人も少なくないんじゃないでしょうか?
という訳で今回は、小手先のテクニックに振り回されて疲弊してしまわないよう。
本質をとらえた目線で光熱費を節約するコツを紹介していきたいと思います。
この記事を読んで頂ければ以下のことが分かるようになります。
・光熱費節約に関する基本的考え方。
・本質をとらえた光熱費節約のコツ。
知っているか知らないか。やるかやらないかで差がつく世界でもあります。
効率的な節約方法を知らないまま、無駄に多くのお金を払ってしまうことの無いよう、ぜひ最後まで読んでいってもらえればと思います。
それではいきましょう!
光熱費節約に関する基本的考え方
まず初めに結論を申し上げましょう。
光熱費はズバリ・・・
節約してはいけません!!!
・
・
・
はっ!??
いやいやいや、お前何言ってんの?
今回光熱費節約のコツを教えてくれるんでしょ??
完全に意味がわからん・・・
となった方も、まだ離脱しないで下さいね(笑)
最後まで読んでもらえればこの意味が分かるようになりますので、もうちょっとだけお付き合い頂ければと思います。
とにかくここでは、今回僕が一番伝えたい「光熱費を節約してはいけません!」という事をまず頭に入れておいてください。
光熱費をケチケチすると家庭内がギクシャクする
実践したことがある人なら分かると思いますが、光熱費を節約しようとすると家庭内がギクシャクするんですよね。
あなた、今日エアコンがつけっぱなしになっていたわよ!
・・・そんなん言うたらキミだって昨日電気つけっぱなしだったよ。
冷蔵庫は早く閉めて!電気代かかっちゃうから!
今日からお風呂のお湯、減らすけどいいよね?
このようなやり取り、経験をされたことがある人もいるでしょう。
自分一人ならストイックに削ることができる光熱費も、家族がいるとなかなかそうもいきません。
お互いの許容範囲が違うので、どうしても価値観の押し付け合いになってしまうんです。
こういう状況になると、とってもシンドイ。
しかも毎日の生活を”ストレスフル”にするほど節約して、そうしてやっと得られるメリットって、どんなに頑張ってもせいぜい月数千円とか。
割に合わないんですよね・・・
・お互いの価値観を押し付けあって
・毎日文句を言いあって
・日常のストレス値は爆上がり
・肝心の光熱費は微減
コレが小手先のノウハウにおぼれた光熱費節約の末路です。
現在、我が家は光熱費をあまり気にしていません。
ストレスなく快適に過ごせるように、必要なものは使う。
・暑ければ速攻でエアコンつけますし、寒ければ暖房もつけます。
・IHもケトルも食洗機もガンガン使います。
・お風呂だって毎日たっぷりとお湯はりしています。
そこには、一切の我慢がありません。
にもかかわらず、賃貸物件に住んでいた時と比べて光熱費の平均額は以下のように下がりました。
賃貸物件の時(約25坪の家):18,000円
新築マイホーム(約43坪の家):16,000円
家がデカくなって、家電製品も圧倒的に増えて、さらに節約も意識しなくなったのに光熱費負担は下がりました。
これを経験すると、こまめに電気を消すとか、冷蔵庫の開け閉めに気をつかうといった、今までやっていた努力って何だったんだ・・・っていう気分になりましたよ。
頑張っても光熱費が下げにくい家もある
性能の低い家に住んでいると、どうしても光熱費が余分にかかってしまいます。
僕が以前住んでいた賃貸物件がまさしくコレ。
ちょっと実体験に基づくエピソードを紹介しましょう!
僕は家を建てる前、一戸建てタイプの賃貸住宅に住んでいました。
築5年ぐらいの、割と新しい現代風の作りの家だったんですが、今思うと家本体の性能がとっても酷かった・・・
・夏はめちゃくちゃ暑く、冬はめちゃくちゃ寒い。
・しかも冷暖房の効きもイマイチでした。
我が家の賃貸物件時代は、光熱費節約の観点から見て以下の2つの時期に分けられます。
・夫婦2人でストイックに節約していた前半4年。
・娘が生まれてから人間らしい快適な生活を心掛けた後半4年。
【前半4年間】
まずは前半の4年間です。
・この時期は毎日カッツカツに節約していました
・お風呂は真冬でも主にシャワー、お湯張りは最小限
(体を丸めて浴槽に寝転がってようやく肩がお湯につかるぐらい)
・冷暖房も最低限
真冬は寒いので二人で抱き合って寝る
真夏は窓開けて扇風機、汗かきながら寝る
・休みの日はほぼ出掛ける。
家の電気ガス水道を極力使わない
今思うとかなりケチケチした生活をしていましたね(笑)
こんな感じで、夫婦二人でめちゃくちゃ頑張って切り詰めていた時の光熱費の平均額は約15,000円。
【後半4年間】
続いて子供が生まれてからの後半4年間です。
・子供がいるので、光熱費は必要なものと割り切ってガンガン使いました。
・お風呂は毎日たっぷりとお湯張り
脱衣所もヒーターなどで暖房
・冷暖房もふんだんに使用
家にいる間は基本エアコンつけっぱなし。
朝までエアコンをつけて寝るなんてこともしょっちゅう。
・休みの日は家で一日中過ごすことも
この期間は小さい子供がいるので、部屋が常に快適な温度になるよう、最大限エアコンやヒーターを使っていました。
さらにお風呂のお湯張りや自炊の回数も増えて、ガスの使用率も格段にアップしていました。
感覚的には、後半4年間の生活スタイルが現在のマイホームでの生活スタイルに近いですね。
この、子供が生まれてからの「いやー必要なものは必要でしょ!」となってからの光熱費の平均額が約25,000円。
前半と後半の光熱費の差額、約10,000円。
金額差だけ見ると、頑張れば結構節約できるんじゃん?と思いそうですよね。
正直、節約していた前半4年間の生活はストイックすぎてもう二度とできないです(笑)
なかなかあのレベルまでやり切れる人は多くないと思います。
当時の我が家は賃貸物件なので、断熱性能とかほとんど気にせず、とにかく安く作られた家でした。
基本的に冷暖房をガンガンに稼働させても寒いし暑い。
そんな家で冷暖房をあまり使わず厚着したりとにかく工夫と我慢を重ねた生活。
真冬の寝室とかホントに寒くて、キンキンに冷えた足を奥さんとくっつけあって、お互いを湯たんぽにして寒さをしのいでいたぐらい。
あの頃の節約は若くて子供がいなかったからこそ出来た節約だと思います。
今となってはいい思い出ですけどね(笑)
ここで注目してほしいのは後半の光熱費の金額です。
25,000円。
コレが性能の低い家で「それなりに人間らしい暮らしかた」をした時の光熱費の現実です。
冒頭で賃貸時代から持ち家時代にかけて、光熱費が18,000円→16,000円に安くなったと書きましたが。
正確には25,000円→16,000円ととらえて頂いた方が違和感がないかと思います。
そのぐらい激しい節約をしていましたし、何より冷暖房をガンガン使えば性能のショボい家だと25,000円も光熱費がかかってしまう。
この点を皆さんにお伝えしたかったんです。
25,000円というと、国の調査結果の平均値(22,000円)とも似通っていますので、割と現実的なラインじゃないかと思います。
逆に言えば、国内の住宅はそれだけ性能の低い家がまだまだ多いとも解釈できますね。
光熱費を抑えるためには性能のいい家がいい
ちょっと長くなったので、ここまでの内容をいったん整理しておきましょう。
大事な点は以下の2点です。
・光熱費は節約してはいけない
・ストレスなく光熱費を抑えるためには性能のいい家が必要
昔の僕もそうでしたが、多くの人は光熱費を節約しようとするとどうしても小手先のテクニックに走りがちです。
・こまめに電気を消したり
・冷暖房やお風呂のお湯を控えたり
こういったことって、目先多少の効果はありますが毎日のストレス値が上がって夫婦関係がギクシャクしたり長続きしないもの。
家の性能が変われば冷暖房の効率は激的に変わります。
賃貸物件は大家さんが収益をあげないといけない構造上、どうしても必要最低限の性能の家が建てられる傾向が強いです。
この「必要最低限の家」は、決して皆さんの想像する「快適」とは一致しません。
冷暖房をフル稼働させ、毎月の高い光熱費を犠牲に「なんとか許せるレベルの快適性」を担保する。
「快適」か「お金」か。
どちらかを取ればどちらかが失われる。
そんな家です。
そんなんイヤですよね!
なのでこれから家を建てられる人や、賃貸物件を探される人は、ぜひ立地や間取りだけでなく「家本体の気密、断熱性能」もちょっとだけ気にしてみて下さい。
とにかく家の性能には最低限こだわる!!
これを頭の片隅に置いておいてください。
我が家(ZEH仕様)の住み心地は、こちらの記事で詳しくまとめていますので、併せて参考にしてもらえると幸いです。
光熱費を節約するコツを考える
さて、ここまでの内容で「光熱費節約に関する基本的考え方」はお伝えできたかなと思います。
ここから先は「本質をとらえた光熱費節約のコツ」について見ていきましょう。
キーワードは「ほったらかし」です。
ここまで説明したように、超ストイックな生活をすれば光熱費を数千円程度は減らすことができますが、代わりに毎日の快適指数は爆下がり、ストレス値は爆上がりします。
そしてそんな生活を長く続けるのは大変なので、もっと手軽に光熱費を節約する”仕組み”を作り上げる必要があります。
具体的には次の順序で考えてみるのが良いかと思います。
①光熱費の契約を見直す
②省エネ家電に置き換える
③性能のいい家を建てる or 引っ越す
ポイントは「最初にやってしまえばあとは意識せずとも効果が継続する」という視点です。
固定費の削減と一緒ですね。
まずは効果の高いものから手を付けていく感じです。
この3つのポイントを押さえずして、小手先の節約テクニックに走ってしまうのはちょっと順番が違う。
それ、間違っていますよ!!
はじめはちょっと手間だと感じるかもしれませんが、一度やってしまえば「ほったらかし」で「意識しなくても」ずっと節約効果が望めるので、まずはこの3つのポイントを押さえていきましょう!
1つずつ具体的に解説していきますね。
【①光熱費の契約を見直す】
まずはコレ!
インターネットから簡単に実現でき、得られる効果も大きいので絶対に抑えておきたいところ。
現在は電気もガスも、自分でどの会社と契約するかを選べる時代です。
東京電力のような、地域ごとに昔からある「○○電力」と契約する時代はもう過去のもの。
人によっては電力会社を乗り換えるだけで、生活の質を全く変えることなく毎月の電気料金が安くなるでしょう!
Webから簡単比較・申し込みできるので、まずはサクッと確認してみることをお勧めします。
・「オール電化プラン」で契約している「持ち家戸建て」の人は安くなる可能性が低いので、そこが残念なところ。
・地域の「○○電力」と「従量制」プランで契約している人は安くなる可能性が高いかも。
あとはガスです。
僕は賃貸物件に住んでいた時プロパンガスでした。
プロパンガス使っている人なら分かってくれると思うんですが。
ガス料金、めっちゃ高くないですか??
ウチはお風呂とキッチンがガスだったんですが、1か月のガス料金が10,000円を超えたこともあります・・・
プロパンガスはガスボンベを人の手で輸送するため、構造上どうしてもコストがかかります。
選べるなら都市ガスを選びたいところですが、地方だと都市ガスが無い地域も多いですよね・・・
しかもプロパンガスの料金って、ガス会社ごとに好きな料金を設定できるんですってよ!
入居時に勧められるがまま、割高なガス会社と契約してしまっている人は少なくないでしょう。
ガスも契約する業者を”ある程度”は自分で選べるので、見直してみる価値は十分にあります!
・「都市ガス」の人はそのままが一番安いでしょう。
・入居時に勧められたままのプロパンガス業者と契約している人は、乗り換えると安くなる可能性が高いかも。
・マンションやアパートなど、集合住宅に住んでいる人は契約変更できない可能性大です。
(大家さんや管理会社が一括契約しているため要相談)
・「自分名義」でガスを契約していれば、変更できるでしょう!
【②省エネ家電に置き換える】
光熱費の契約見直しが終わったら、次は家の中の家電をチェックしていきましょう!
せっかく電気料金が安くなっても、そもそも電気を使いまくっていたら安くなるものも安くなりませんから。
家電は日々、省エネ性能が進化しているので、何年も前の古い家電を使い続けている人は要チェックですよ!
一例として、うちで使っている2011年製の6畳用エアコンと、2017年製の26畳用エアコンの消費電力がほぼ同じです(笑)
古い家電はそれほどまでに非効率です。
また、そもそも電気代の多くかかる家電を安易に導入してしまわないよう気をつけることも大切です。
特に、
・毎日使う
・長時間動かさないと効果を発揮しない
といった家電の場合は慎重に導入を考えた方が良いでしょう。
参考までに、僕にとっては
・オイルヒーター
・床暖房
・全館空調
・ドラム式洗濯機
などが導入を見送った家電、設備です。
ドラム式洗濯機を買わなかった理由は以下の記事でさらに詳しく書いています。
気になる方はどうぞ!
【③性能のいい家を建てる or 引っ越す】
家づくりのブログなんで個人的にはココを推したいところ!!
ハードルは結構高いですが(笑)
とにかく高性能の住宅は恐ろしく冷暖房効率がいいです。
性能の低い一戸建てと、性能のそこそこいい一戸建て、両方住んだことのある僕自身の体感なんで間違いありません!
・いくら安い会社と契約しても
・いくら省エネな家電を導入しても
家本体の冷暖房効率が悪ければ電気やガスをフルパワーでずっと使い続けることになります。
保温性能のいい水筒だと朝入れたコーヒーが夕方でもアッチッチですが、ショボい水筒だとすぐにぬるくなった経験ないですか?
性能のいい家と悪い家もそんなイメージです。
特に賃貸物件は性能が低く作られがちなので、よく吟味して選んでいきたいですね。
引っ越しや家を建てることは結構パワーが要りますが、タイミングよく引っ越しやマイホームを検討されている方は、ぜひ家本体の性能を気にしつつ、ガスや水道料金の安い地域への引っ越しも視野に入れてみてはいかがでしょうか?
これから家を建てる人は、ZEH住宅の実際の住み心地をまとめた以下の記事も参考になると思います。
まとめ
今回は「光熱費を節約するコツ」と題しまして、ストレスフルな小手先のテクニックから脱却するための以下の2つのポイントを解説してきました。
・光熱費節約に関する基本的考え方。
・本質をとらえた光熱費節約のコツ。
最後に要点をあらためて整理しておきましょう。
【光熱費節約に関する基本的考え方】
・(毎日の行動に制限をかけて)光熱費を節約してはいけない
・光熱費をケチケチすると家庭内がギクシャクする
・性能が低い家だと光熱費は下げにくい
【本質をとらえた光熱費節約のコツ】
・光熱費節約のキーワードは「ほったらかし」
・毎日の行動で節約するのではなく、意識しなくてもいい「仕組み」を作る
・可能なら性能のいい家を建てたり引っ越しも視野に入れる
・具体的なアクションプラン
①光熱費の契約を見直す
②省エネ家電に置き換える
③性能のいい家を建てる or 引っ越す
毎日の行動(努力)によって光熱費を節約するのってホントにしんどいです。
ストレスなく継続して習慣化でき、無意識で実行できるレベルにまで落とし込める人はいいですが、なかなか難しいですよね。
日常の「ルールや行動」で何とかするのではなく。
・家を作るときの工夫や
・導入する家電などの設備の選定
・契約の見直しなど
「最初にやってしまえば意識しなくても効果の継続するもの」で対策するのが光熱費節約の王道です。
特に電気やガスの契約は不当に高い料金で契約している人がまだまだ多いと思います。
今は電気もガスも、自分である程度契約する会社を選べる時代です。
しかもどちらもネットで簡単に比較検討できるので、やらない理由はゼロでしょう!
”乗り換えるメリットがあるかどうか”も把握しないまま、高い光熱費を払い続けてもいいでしょうか?
全然よくないですよね!
電気は、日本中の多くの人が制約なく簡単に乗り換えることができます。
まずはサクッとメリットがあるかどうかだけでも調べておきましょう!
ガスについては乗り換えのハードルが若干ですが上がります。
というのも、
・都市ガスとプロパンガスでは使用する機器が違ったり
・アパートなどの集合住宅では大家さんが一括契約している
といった事情があるためです。
とはいえ、特にプロパンガスは不当に高い料金体系の会社と契約してしまっているケースがホントに多いと思います。
今でこそオール電化の家に住んでいますが、プロパンガスを使っていた時代のガス代はホントに高かった・・・
ガスは乗り換えのハードルが上がるぶん、乗り換えれた場合のメリットも大きくなる!
そんな感じです。
何となく世の中で言われている「プロパンガスって高いよね」というイメージがもう、業界の闇を表していますよね(笑)
自分で調べるのは大変ですが、こちらも良心的なサービスがあるので積極的に活用しましょう!
餅は餅屋に任せてしまうのが一番効率的です。
最初はほんのちょっとだけパワーが要りますが、一度やってしまえば「ほったらかし」で「意識しなくても」ずっと節約効果が望めるのが今回紹介してきた節約術のポイントです!
ストレスフルな小手先のテクニックにおぼれて毎日の生活の質を下げてしまう前に、効果の高い部分から優先的に見直していきましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます!!
色んな方のリアルな体験談が読めておもしろいので、ぜひ覗いてみてください。