ハウスメーカーの宣伝文句などで一度は見たことありますよねこの言葉。
「夏涼しく冬暖かい家」
とてもキャッチーで、いい響きの言葉ですよね~。

僕も家づくり真っ最中の時は、夏涼しく冬暖かい家を建てれたらいいなぁなんて思っていました。
で、こんな一年を通して快適な家を建てるにはどうすれば良いんだ?なんて調べ始めると大体こいつらが登場するんですよね。
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Q値
C値
UA値
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キュー値?・・・シー・・・
いやいやいや!なにそれ??
分からへんもう無理やー。。。
となっちゃった人も何とか最後まで読んでみて下さい。
今回小難しい部分にはほとんど触れませんので。
これらの数値は「家の断熱性能や気密性能」を数値化したもの。
この数値によって、その家がどのぐらい過ごしやすいのか、冷暖房効率がいいのかなどを判断することが出来るとっても便利な数字なんです。

じゃあ数値がいいハウスメーカーを選んだらいいじゃん。
となりそうなんですがコレがまた難しいところ。
”どのぐらいの値だったらどのぐらい快適なのか。”
その判断がとても難しいんです。
省エネ基準などの国が定めている基準値や、他のメーカーと比べて良いか悪いかの相対評価は簡単にできますが、果たしてそれが自分にとってどのぐらい快適な家になり得るのか?といった絶対評価が出来ないんですよね。
地域によって求められる性能値も違いますし、究極あなたが暑がりなのか寒がりなのかによってさえその体感は変わってくると思います。
・必要以上に高性能を追求しても無駄に割高なお金を払ってしまうだけになります。
・かといって性能が低すぎても冷暖房費のかかる過ごしにくい家になってしまいます。

Q値、C値、UA値はホント奥が深くて、数値にこだわり過ぎると迷走するんですよねぇ・・・
さらに、数値をしっかり公表しているようなハウスメーカーは全国規模の大手会社がほとんどです。
もちろんそのぶんお高い・・・

いいのは間違いないんでしょうが、僕のような一般庶民にはなかなか手が出ません・・・
そこで今回はこんなややこしい話は抜きにして、もっと直感的に分かりやすく「夏涼しく冬暖かい家を実現するために大切なポイント」を2つ紹介したいと思います。
初心者は小難しい数値や理論をこねくり回す前にまずコレやっときましょう!
この記事を読んで頂ければ、「夏涼しく冬暖かい家」を作るための基本的な考え方を理解することが出来るとともに、間取りを検討する際の基本となる大切な基準をあなたの中にインプットすることが出来るようになるはずです。
また、最後に我が家のQ値、UA値を公表するとともに
・その住み心地
・夏、冬のエアコンの設定温度
・冷暖房の使用頻度
などについても紹介していきたいと思います。
気密断熱性能はもちろんとても大切な要素ですが、日本人が昔から大切にしている手法を現代風にアレンジして取り入れることであなたの家はさらに過ごしやすい快適な家になること間違いなしです!
自然エネルギーをうまく活用した、文字通り自然と共存する家。
現代住宅の高気密高断熱にこの考え方をプラスすればより良い家づくりが出来るようになることでしょう!
キーワードは窓と軒。
それでは早速いきましょう!
夏涼しくて冬暖かい家をつくるには
まずはじめに結論を書いてしまいましょう!
夏涼しくて冬暖かい家を作るには、

自然エネルギー(太陽熱や風)をうまく取り入れた間取り設計をする必要があります。
具体的には以下の2つのポイントに気を付けて間取り・窓の配置を考えます。
・夏の厳しい日差しを遮って室内を暖めないようにすること
・冬の太陽熱をうまく取り入れて室内を暖めてやること

夏に木陰に入って涼しいと感じたり、冬に車の中が温かくて気持ちいいなーと思った経験は皆さんあると思います。
それと同じですねー。
こういった自然エネルギーをうまく取り入れながら、足らない部分をエアコンなどの冷暖房器具で補ってやる。
それこそが夏涼しく冬暖かい家を作るための大切な考え方なんです。
ちなみに昔の日本家屋は長い軒や庇が付いていて、夏の強い日差しを室内に取り入れないようになっていますよね。
そのぶん室内が暗かったり、また低気密低断熱なので冬は寒いといった欠点はありましたが・・・
ちなみに僕の実家は築30年の典型的な日本家屋ですが、日差しがほとんど入らないため夏は意外と涼しく快適です。

最近の新築と比べてエアコン(冷房)の効きは悪いと感じますが、冷房無しで比較すると30年前の家も最近の家も夏場の過ごしやすさはほとんど変わらないんじゃないかなーと思います。
それではここから先は、夏涼しくて冬暖かい家を実現するための2つのポイントのさらに具体的なノウハウを見ていきましょう!
窓は高性能のものを選ぶ
家の中に熱が侵入してくる要因で、一番影響度が高いのは窓です。
YKK APの試算によると夏場、外から室内に入ってくる熱の全体を100%とした場合、窓からの熱量は74%にもなると言われています。
逆に、熱が逃げる一番の原因も窓にあります。
冬に室内から外へ流出する全熱量の52%が窓からによるものです。
なので窓を高性能なものにすればするほど、家の快適性能は飛躍的にUPするでしょう。

窓は影響力が大きい分、費用対効果が高いんですよねー。
ここは積極的にお金をかけていきたい部分になります。
窓を高性能のものにするだけで、
夏の74%
冬の52%
に訴求することが出来る。
他のものを削ってでも窓にはこだわっておきたいですね!
具体的には以下の性能以上を目安に選択するといいでしょう。
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・ペアガラス(二重窓)以上
・両面樹脂サッシ
・樹脂スペーサー
・ガラスとガラスの間の中空層が空気でないこと
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ちなみに我が家の窓は上記の通りのスペックです。
省エネ基準地域区分の5、6地域なので割と温暖な地域ですが、真冬でも結露することはほとんどなく十分快適に過ごせています。

寒冷地に住んでいる人は三重ガラスの窓を検討するなど、もう少し気をつかってもいいかもしれませんね。
もちろん、一番効果的なのはそもそも窓をあまりつけないことですが、なかなかそうもいきません。

明るいリビング、差し込む陽光!
これぞマイホームの醍醐味ですよー!
家を明るくするためには窓が欠かせません。
開放感を重視していくとどうしても窓は大きくなってしまいがちです。
とはいえ窓は壁に比べてはるかに断熱性能が劣るので、費用と相談しながらちょっとでもグレードの高いものを採用しておきたいところです。
最近ではトリプルガラスなんていう3枚のガラスを使った窓や、5枚のガラスを使ったモンスターみたいな窓も出てきていますよね。
まだ標準仕様で採用しているメーカーは限られていますが、予算に余裕がある方は選んでみてもいいかもしれませんね!
断熱窓、遮熱窓を使い分ける
窓には断熱窓と遮熱窓の2種類があります。
夏涼しく冬暖かい家を実現するためにはこの2つのタイプをうまく使い分けると効果的です。
基本的な考え方は以下の通りです。
・夏暑いときは出来るだけ外部の熱を室内に取り入れないようにしたい。→遮熱窓
・冬寒いときは出来るだけ外部の熱を室内に取り入れたい。→断熱窓

夏と冬で窓に求められるニーズが逆転してますね。。。
夏と冬で求められる性能が逆になりますが、困ったことに両方の特徴を持った窓は存在しません。
つまりどちらかしか選べないのです。
新築時に一度決めてしまえば窓はそうそう簡単に変更することが出来ません。
そこでおすすめなのが、窓以外の部分(軒や庇)でその不足分を補ってやるという考え方です。
詳しく見ていきましょう。
窓と軒の組み合わせで最適解を実現する
先ほど、窓だけでは夏も冬も快適な状況を作り出すことが困難であることをお伝えしました。
ここでは窓と軒を組み合わせて最適解を実現する方法をお伝えしたいと思います。
具体的には
「断熱窓+深めの軒」
で実現します。
夏の日差しと冬の日差しはその日射角が違います。
夏は太陽の位置が高いですよね。
逆に冬は低い。
夏場の太陽光を軒(屋根)で遮りつつ、冬の日差しはしっかり取り入れる。
コレがポイントです。
パッシブデザインなんて呼ばれていたりもしますよね。
図に書くとこんな感じ。
太陽の高さが夏と冬で大きく変わるのは南側だけ。
東西は太陽の高度が低く年中変わらず強烈な日射があるため、基本的には遮熱タイプが望ましいと思います。
ちなみに我が家は基本的に遮熱窓で、リビングにある南向きの大きな掃き出し窓×2か所だけ断熱窓を選択しました。

真夏は窓際に立つと「暑いなぁ・・・」と思いますが、ちょっとエアコン入れればすぐ快適になります。
最近の家は冷暖房効率がいいですからねー。
我が家のUA値(Q値)を公開、その住み心地は?
最後に我が家のUA値(Q値)を公開し、その住み心地や冷暖房の使用頻度、住んでみての体感などをお伝えしたいと思います。
Q値やC値、UA値を知ることで「大体どのぐらいの性能の家を建てられるメーカーなのか」の当たりをつける指標になります。
ただ、あくまで指標は指標。
具体的にあなたの建てる家の値がいくらで、どのぐらいの値なら快適な家になるかとは一概に判断できないので、あまり数値だけに踊らされないようにしましょう。
実際に大切なのは「体感」の部分です。
ある数値の家があって、そこに実際に住んでみた場合の体感(住み心地)情報がセットになることではじめて有効な情報になります。
そういう意味でこの「個人の体感レポート」はかなり役に立つ情報になるんじゃないかと思います。
で、肝心の値ですが。
我が家のUA値は0.55です。
Q値は1.84程度になると思います。
C値は測定をしていないため不明ですが、木造の在来工法なのでそこまで良くはないでしょう。
入居して2年ぐらい住んでいますが、住み心地はいたって快適。
真夏はそれなりに暑いですし、冬場もそれなりに寒いですが、リビングにあるエアコンを1台稼働させればすぐに適温になって過ごしやすいといった感じです。
休みの日なんかは、一日中リビングのエアコンを入れっぱなしにしておけば2階も含めて家全体がそこそこ過ごしやすい温度になるので、全館空調のような使い方もできてとても満足しています。
ちなみにエアコンの設定温度は
夏:27℃
冬:24℃
に固定していて、基本的には風量も最弱設定のみで使用しています。
使用頻度ですが、特に電気代を気にせずに
・暑いなーと思ったら冷房をつけますし
・寒いなーと思ったら暖房をつけています

ちなみにエアコン使うのは夏と冬だけ。
春秋はエアコン以外の冷暖房機器も含めてほとんど動かすことはないですねー。
細かい条件までここで書くと長くなってしまうので、より詳しい情報を別記事にまとめたいと思います。
もっと詳しく知りたい方は読んでみて下さい。

まとめ
今回は「夏涼しく冬暖かい家を実現するためのポイント」と題して、快適な家を実現するための方法をQ値C値抜きで解説してきました。
改めて要点を整理しておきましょう!
①夏涼しく冬暖かい家を実現するには
・自然エネルギー(太陽熱や風)をうまく取り入れた間取り設計をする必要があります。
②具体的には以下の2つのポイントに気を付けて間取り・窓の配置を考えます
・夏の厳しい日差しを遮って室内を暖めないようにすること
・冬の太陽熱をうまく取り入れて室内を暖めてやること
③窓は断熱性能への影響度が大きいので、積極的にお金をかけて高性能のものを選んでおきたいところ
具体的には以下の性能以上を目安に選択するといいでしょう。
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・ペアガラス(二重窓)以上
・両面樹脂サッシ
・樹脂スペーサー
・ガラスとガラスの間の中空層が空気でないこと
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④窓には断熱窓と遮熱窓の2種類あるので、場所に応じて使い分けることでより柔軟な間取りを考えることが出来るようになります
窓だけで希望をかなえられない場合は、軒や庇と組み合わせで最適解を実現する方法を考えるといいでしょう。
高気密高断熱は快適な家を実現するためのとても大事な要素です。
そしてそれを数字で比較することのできるQ値やC値、UA値はものすごく分かりやすい指標でもあります。
しかし数値だけにこだわってもいい家は建ちません。
いい数値を出すためにはそれなりのコストもかかりますし、窓の配置や大きさなど制約があったりもします。

というか、家に出入りする熱の大半を窓が占めているので、窓のグレードにさえこだわっておけば、ある程度快適性が保たれる家(数値)になるんじゃないでしょうかね(笑)
必要以上に数字にこだわって家づくりが迷走するよりは、今回紹介したような窓のグレードや配置、軒との組み合わせなど初心者でもわかりやすい部分をしっかり検討するようにしましょう!