注文住宅の相見積もりはホントにおススメしない!?複数メーカーを比べるなら全力で臨むべし!

相見積もり道場

家を建てる時って相見積もりをとった方が良いんでしょうか。
複数のメーカーから見積もりを取ることで値引きが期待できますよね。

家は人生の中でもダントツに高い買い物なので少しでも安く買いたいと思うのが人情!
これからマイホームを検討している人で、相見積もりをとるかどうかで迷われている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな迷える子羊なあなたにトモクラが贈る、「相見積もりを取るべきかどうかを判断してもらう」ためのお話。

実際に2社の相見積もりをとった僕が、その”リアル”をあなたにお伝えします。
これを読めば相見積もりを取るかどうか、あなたなりの答えが見つかる事でしょう!

それでは早速いきましょう!

まず初めに実際に経験した僕の感想をお伝えすると、相見積もりはあまりオススメしたくありません。

とにかくめんどくさくてしんどいのです。

最初は意気揚々と

トモクラ
トモクラ

よーし!相見積もりとってガッツリ安く買ってやるぜー!

ウヘヘヘへー

なんて言っていた僕ですが途中からは

トモクラ
トモクラ

なにコレしんどぉー。。。もうダメ。もうムリ。。。
えーー相見積もりってこんなしんどいのぉー?もう二度とやりたくねぇ。。。

 

 

って正直思ってました。

最後の方はもう完全に気力でやりきった感じです(笑)

家の相見積もりって、量販店で家電の相見積もりをとるのとは訳が違います。
家を建てるためにはとにかくいろんな所でお金がかかる。

間取りはもちろんのこと、外壁や屋根材のグレード、キッチンやお風呂、トイレなどの水回り設備から屋外の土木工事や水道工事、さらには司法書士費用や土地家屋調査士費用まで。
土地によっては解体費用や造成費用、相続登記費用なんかも発生します。

とにかく比べるべき要素が多い!

これらを一つ一つ条件を一緒にして色んなメーカーで見積もりをもらって比較しないといけないんです。

イメージ的には、ヤマダ電機で売ってる全ての種類の商品を全部まとめて一括で買う。
それをビックカメラでも見積もりとって比べる!ってイメージです。

とにかくめちゃくちゃ労力を使います。

僕はたった2社の相見積もりをとるだけで、5ヶ月ぐらい日常の空き時間を全て費やしました。
寝ても覚めても見積もり。
ごはん食べててもお風呂入ってても、トイレに入ってる時ですら見積もりのことを考えてました(笑)

マイホームの見積もりを複数社から取ろうとすると、それなりの時間と労力を捧げる覚悟で臨む必要があります。
正直めちゃくちゃ大変です。

もちろん、そんな苦悩を乗り越えた先にこそ得られるものがあるのも事実!

という事で、ここからはその実体験を詳しく紹介していきますね。

基本的に相見積もりは歓迎されない

これは実際に僕がメーカーの人達とのやり取りや相見積もりを体験してみて感じた肌感覚なんですが。

そもそも相見積もりってあまり歓迎されません。

ある営業さんに対して、

トモクラ
トモクラ

他のメーカーと相見積もりを取ろうと思っているんですが・・・

と伝えた時の反応は、それはそれは微妙なものでした。

あ、、そう、なんですねぇ~。。。が、頑張ります。

ぶっちゃけ、相見積もりってメーカーにとってはめんどくさいだけです。
やってみれば分かるんですが、両者の見積もり条件を完全に一致させる事は不可能。

 

メーカーが変われば家の間取りや外観はもちろん、使われる断熱材や構造部材などの材料がまず違います。
お風呂などの設備関係はある程度合わせることが出来ますが、同じ設備を選んだとしてもメーカーによって得意なものと不得意なものがあるんです。
(ここ、何気に重要なポイント!)

条件が違えば金額も違って当然。
違う条件の商品を、単純に金額だけで比較するのって結構難しいんです。

「コッチの方がちょっと安いけど、間取りはあっちの方が好みだからあっちに決ーめた!」

なんて事が平気で起こってしまいます。

最終的には僕たち購入者の主観で決められてしまうんですね。
もの凄く手間と労力をかけて見積もりを作ったのに、最終的には”金額っていう絶対的なデータ”ではなく、お客さんの”ノリ”で決められてしまう。

正直、選ばれなかった方は報われないですよね。

相見積もりを取ろうとしている方は、この現実をしっかりと頭に入れた上でメーカーさんとの対話に臨んで下さい。

トモクラ
トモクラ

コッチは客だコノヤロー!メーカーなんて色々あるし、競わせて安いところを選ぶぜ!頑張って値引きしろよなーはーはっはっはー!

なんて思ってても絶対に態度に出してはいけませんよ(笑)

相見積もりはお願いするほうもされるほうも正直メンドクサイです。
メーカーの担当さんや営業さんも、”このメンドクサイことに付き合ってくれているんだ”ということを忘れないようにしましょう。

条件を合わせるのがマジで大変

マイホームの見積もりを比べるときに、比較する条件がとても多いことはお話ししましたね。
条件の一つ一つが違うと、一か所では大した金額でなくても何か所、何十か所と積みあがるとかなりの金額差になります。

なのでできるだけ条件を合わせて金額を比較する必要があるんですが、この作業がとにかく大変。。。

  • 家の大きさと間取り
    まずは家の大きさと間取りがネックになると思います。それぞれのメーカーで間取りを考えてもらった場合、確実に違う間取り・大きさの案が出てきます。

    最悪間取りは違っても許容できますが、大きさ(建坪)が違う場合はまぁまぁ問題です。

    ほとんどのメーカーが坪単価の概念を持っていて「建坪×坪単価」で見積もりを作っているので、例えば建坪が1坪違うだけで最低でも40万円ぐらいの差が生まれます。

    それぞれのメーカーで間取り図面の修正を何回も重ねていくとある程度は同じぐらいの大きさにそろってはきますが、この「何回も間取りを修正していく」作業が結構大変。1社でも大変なのに、相見積もりをとろうとすると2社以上のメーカーと同時進行でやっていく必要があります。

    たまにあるメーカーで書いた図面をそのまま持っていく人もいますが、メーカーの担当者が時間とお金をかけて作った間取りをあっさりライバル会社に開示されるのはあまり気持ちのいいものではないでしょう。
    受けるほうも、「自分の会社でお客さんが満足する間取りを提案してみせます!」と言いたいのが本心だと思います。

    自分である程度間取り図面をかける人は、メモ程度のイメージ図でもいいのであらかじめ希望の間取りを書いたものを渡して考えてもらったほうがラクかと思います。

 

  • 設備関係
    設備関係についてもメーカーによって得意不得意があります。例えば、あなたがTOTOのお風呂を採用したいとします。
    お風呂一つとってみても、見積もりをもらうと「メーカーAでは6万円なのに、メーカーBだと60万円ぐらいする」なんてことも普通にあります。

    これは実際にあった話なんですが、僕が見積もりを作ってもらっている時、TOTOのお風呂の水栓金具をタッチ水栓へグレードアップしようとしたんです。

    レバーを回すのではなくて、ボタンを「ポンッ」と押してシャワーを出したり止めたりできるアレです。TOTOはお風呂のグレードによってタッチ水栓の有無が決められていて、水栓金具だけを変える(グレードアップする)ことが出来なかったんです。

    なので結局タッチ水栓のついているモデルへ、お風呂全体のグレードを上げることになりました。その時に出てきた見積もり追加分がA社6万円、B社60万円だったんです。

    トモクラ
    トモクラ

    えーと。。。何か間違って、ないですよね??

    間違って、ないです。

    トモクラ
    トモクラ

    なんか変なオプションとか入れてない?

    入れて、ないです。

    トモクラ
    トモクラ

    ・・・ホントに?

    ホントに・・・汗汗

    これはさすがにビックリしました。

    僕の希望はただ水栓金具をアップグレードしたいだけ。
    なのにこの金額はホントに衝撃的でした。

    結局タッチ水栓なんてそもそも要らないか!ってことで安いほうに合わせて見積もりをもらったんですが、

    家の中の一部の設備の、さらにその中の一部のオプションで軽く数十万円とかの差が生まれる場合もあります。

    家全体だとこんな箇所が何か所もあります。

    あなたが選ぶ設備、オプションの組み合わせによっては、どちらかのメーカーが圧倒的に不利になってしまうこともあるんです。

    もしそうなってしまった時、あなたは本当にその設備にするかどうか、オプションを付けるかどうかという選択を迫られます。

    もう正直、どの条件で見積もりを取ればいいか分からなくなることもあるでしょう。

とにかく時間がかかる

相見積もりをとるためにはとにかく時間がかかります。
主には間取りと設備の仕様決めが大変。

最低でも3~4か月は見ておいた方がいいでしょう。

見積もりをもらうためにはまず設計士さんに理想の間取りを伝えて家の間取り図面を書いてもらうんですが、一回で理想形が出てくることはほぼないので何回か手直ししてもらう事になります。

初回は図面ができるまで1ヶ月とか、それ以降の修正のたびに1週間~2週間はみておいた方がいいでしょう。

相見積もりが終わると、基本的には契約して家を建てる準備を進めることになりますので、間取りは「ほぼほぼこれで建ててもいいや!」というレベルにまで完成させておく必要があります。

せっかく相見積もりを取ってメーカーを決めても、契約後に大きく間取りが変わるような事があれば本末転倒ですから。

さらにそれと並行してキッチンやトイレ、お風呂なんかの設備のグレードも決めていきます。
普通に家を建てる場合は、これらの設備関係って契約した後にショールームに行って決めるケースが多いんですが、相見積もりをとる場合は別です!

前記したようにグレードを少し上げただけで数十万円とかの差が出る世界。
出来るだけ細かいところまで仕様を決めておかないと何の見積もりを比べているのか分からなくなります。

設備メーカーはざっと思いつくだけでも
・TOTO
・LIXIL
・タカラ
・トクラス
・クリナップ

それぞれのショールームを訪れ、一通り説明を聞くだけでも2~3時間とか余裕でかかります。
一日で回れるのは2か所ぐらいでしょう。

一通り見て回ったらどの設備にするかを仮決めして、その後の作業の流れは
①設備メーカー→住宅メーカーに見積もり出してもらう
②住宅メーカーで見積もり作ってもらう

になります。

この一連の作業に最低でも1週間とかはかかります。

家の間取りを修正しながら設備も決めていく。
休日は完全に潰れます。えぇ。

パンフレットとかめちゃくれますし、知らないことや調べることもどんどん出てきます。
一気にかなりの情報をインプットするので混乱しますよ。マジに(笑)

あまり短期間でやろうとするとホントに大変なんで、時間だけは余裕を見ておきましょう!

地味にお金もかかる

相見積もりをとるにあたって、メーカーに支払うお金は基本的には0円です。
それどころか、行く先々で飲み物やお菓子まで出してくれる始末。

払うお金は0円なのですが、それ以外の自分たちの出費が地味に効いてきます。
メーカーとの打ち合わせやショールーム見学に何回も行きますので、基本的には自宅でゆっくりご飯なんて食べている暇はございません!
食事は外食がメインになるでしょう。

そして現場までのガソリン代もバカになりません。
僕の車は結構古いのでリッター9km。
あの時ほど小銭をチャリンチャリン投げ捨てながら走る感覚に恐怖したことはありませんでした。。。

何よりも断るのが大変

正直コレが一番大変かもしれません。
最後にどちらかのメーカーを選ぶので、当然選ばなかったメーカーにはお断りの連絡をすることになります。

長い間それなりの時間と労力を使ってもらっているので、お断りをする時って正直かなり心苦しい。
伝えるのは一瞬なんですが相手のことを思うと気持ち的なプレッシャーがハンパありません。。。

実際に僕がお断りの連絡を入れた時も一筋縄ではいかず、勝敗が決した後に追加提案があったりもしました。
「それだけ本気で動いてくれていたんだなぁ」と、とても申し訳ない気持ちになったのを覚えています。
こればっかりは何度やってもなかなかに慣れないものっス。。。

僕がお断りしたときの実体験はこちらからどうぞ!

契約は3月がおススメ?マイホーム大幅値引きの可能性あり!!
相見積もりって実は比較してる時より断る時の方が大変だったりします。 メーカーの人にも色々と動いてもらっているので、選ばなかった方に連絡を入れるのは本当に心苦しい限りです。 しかし二股は許されない! 比べるからにはどちらかを選ばなければ...

困難を乗り越えた先に見える世界もある

相見積もりは、
・歓迎されない
・時間もお金もかかる
・条件を合わせるのが大変
・断るのが大変

というように、やり遂げるにはかなりの気合と根性が必要になります。

ここまで数々のデメリットを書いてきましたが、もちろん相見積もりをとることによるメリットもあります。
それは、

・大幅な値引きが期待できる
・相場感が身につく
・契約前に仕様が結構決まるので、後々ラクになる

ということ。

これらのメリットは、個人的には数々のデメリットを打ち消してなお、大きな魅力であると僕は思っています。

  • 大幅な値引きが期待できる
    家を建てるとき、数十万とか、場合によっては100万円以上の値引きを期待できるのは契約前までです。
    契約後はなかなか大きい値引きって難しいのが現状。
    契約前であれば、契約をとるために行う前向きな値引なんでメーカーも理由を立てやすいんです。

    たまに契約後も事あるごとに値引きを要求する人もいますが、基本的にはやらない方がいいと思います。

    メーカーと施主は、「一緒にいい家を建てるためのパートナー」です。
    事あるごとに値引き要求をする客、逆の立場で考えてみれば物凄くうっとうしい客でしょう?
    契約までにしっかりと値引いてもらって、あとはあまりうるさく言わない方が家づくりもスムーズです。

  • 相場感が身につく
    家づくりの金額って、僕たち素人にはよく分かりません。
    キッチンがいくらとか、木工工事の造作天井がいくらとか、はじめは全く相場も分らないと思います。

    しかし相見積もりをとることで複数のメーカーの金額を知ることが出来ます。
    値段が違えばなぜ高い/安いのかを聞けばいいですし、聞くことによって更にあなたの理解は深まるでしょう。

    家づくりは契約した後もいろいろな追加工事やオプション変更で見積もりをもらう機会が多いので、契約前に一通りの見積もりをじっくり見比べて得た知識や経験は物凄く役に立ちます。

  • 契約前に仕様が結構決まるので、後々ラクになる
    契約までに間取りや設備の仕様があらかた決まるので、契約した後が大分楽になります。

    家づくりは契約後も決めることがめちゃくちゃ多い!
    事前に相見積もりで大物設備の仕様を決めておけば、その他の細かい部分もじっくり時間をかけて決めていくことが出来るようになるのでおススメです。

 

まとめ

ここまでマイホームの相見積もりについて、僕の実体験を踏まえてその概要を紹介してきました。

結論から申しますと、”一般的”に考えた場合、相見積もりはおススメしません。
理由は「えげつない程に大変だから!」

もし、もう一回家の相見積もりをやれと言われたら僕は全力で拒否します。
もうね。リアルに吐きそうになるんです。

しかしですよ!

そんな過酷な相見積もりを僕は個人的に超おススメしたい!!
数々の大変さを経験する価値はありますし、なにより

・大幅な値引きが期待できる
・相場感が身につく
・契約前に仕様が結構決まるので、後々ラクになる

という大きなメリットもあります。

家を建てるときって、最も大きな値引きが引き出せるのは契約前という悲しい現実があります。
契約してしまうと特に理由のない大きな値引き(俗にいう出精値引き)を引き出すことは非常に困難です。

相見積もりをやらなくてもある程度の値引きをしてもらうことは出来ると思いますが、やはり比較対象(ライバル)がいた方が言いやすいのも事実。
値引き額も大きくなる傾向があります。

膨大な時間と労力、そこそこの出費はかかりますが相見積もりで経験したことはそのあとの家づくりにもかなり役立ちます。

「調査や交渉は苦手。軽く一回、数十万値引いてくれたらもう契約していいや!」という人は初めから1社で。

「とことん調べて比べてみたい。値引きは100万円以上、できるだけ安く買いたい!」という人はそれなりの苦労を覚悟のうえで相見積もりに臨んでみては、
いかがでしょうか?

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時間と労力を最小限にとどめながら複数メーカーの提案を頂けるので相場観の把握、相見積もりの入門におススメです!
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